10年で人類の英知の総和の10倍!孫社長のプレゼンから施工管理技士の生存戦略を考えてみよう

派遣施工管理のブログ

ご覧いただき、ありがとうございます。

施工管理の仕事をしている派遣社員です。

はじめに

・孫正義のプレゼン

1カ月前の10月4日、ソフトバンクの孫正義社長が人工知能について語ったプレゼンが話題になっていました。

今後、汎用人工知能(AGI)はどのように進化するのかを非常に特徴的な切り口で語っており、リアリティのある近未来予測として、衝撃を持って受け止められています。

・わたくしの人工知能に関する未来予測’2016

私は派遣社員として施工管理の仕事をしていますが、少し遅めの大学生をやっていたことがあります。2016年、2017年ごろ、人工知能に関する授業を受けていました。

人口知能研究の歴史や、弱いAI、強いAI、深層学習、推論、遺伝的アルゴリズム、ニューラルネットワーク、みたいなものをひととおり学習して、人工知能技術の応用に関する先行研究などを学んでいきました。

最終レポートを改めて読み返すと、我ながら示唆に富んでいておもしろかったです。

中でも、人工知能と建設業の未来の話がおもしろかったので後ほど紹介します。

建設業は人工知能によってどう変わっていくのか、
建設業で働く人はどのようなアクションをとるべきか、


そのようなことを考えていきたいと思います。

孫正義社長のAGI議論

孫正義社長の話の中で重要な点は次のようなものであったと思います。

・汎用人工知能(AGI)は10年以内に「人類の英知の総和」の10倍に達する。

・10倍の差があれば、異論なく人類より優れていると言ってよい。

・人間ってなんだ、仕事ってなんだ、会社ってなんだ、ありとあらゆるものを根底から考え直す必要がある。

・10倍の差とは、サルと人類の差と同じくらいの差である。言い換えるとAGIを使う人と使わない人の差が、サルと人間の差くらいに広がるということ。

・あらゆる産業で、人間よりAGIの方が成果を上げる

・好む、好まざるに関わらずAI革命は起こる

・その次の10年(今から20年後)には、人間とAGIの差は10,000倍になる。

・10,000倍の差は、人間と金魚の差くらい

・活用するか、取り残されるか。金魚になりたいかなりたくないか。

・日本の企業は生成AIを禁止している場合ではない

2016年のわたくしの議論(建設業界に関わるところ抜粋)

・建設プロジェクトにおいて、作るモノは異なっても、セオリーや基準はおおよそ共通している。条件は異なるが、ルールは変わらないと言い換えることができる。そのため、コンピュータに作業を代替させることは可能である。10年後までに、徐々にコンピュータが行う仕事の割合が増えていき、相対的に人間の負担は減っていく。

・建設現場において、既に機械が行っている作業は、より人間の介在を必要としなくなる。機械が状態を検出しながら、自動的に入力と出力を調整することができるからである。また、既に存在する機械を改良するだけでよいため、現実的なコストで実現可能である。

・人の手で行われている作業は、理論的には機械に置き換えることが可能であるが、10年後までに機械が行うようになるとは考えられない。なぜなら、膨大な費用がかかると同時に、大量の雇用を奪うからである。建設需要は雇用対策を目的として意図的に創出されてきた側面もあることから、これを実現することは非常に大きな挑戦であると言える。

・つまり、10年後の建設業界においては、ホワイトカラーの仕事の多くはコンピュータに置き換えられ、ブルーカラーの仕事は、雇用対策と結びつく形で残っている。

 

なかなかおもしろい議論をしていると思いますが、2023年11月時点で、あと3年後の状況とはまだ言えなさそうです。 

2023年11月時点での所見と10年予測

2023年11月時点で、ホワイトカラーの仕事がAIに代替されるところまできていない。7年前には既に実現可能だった領域さえ、未だに手が付けられていない。

やり方が分からない、忙しすぎて手が付けられていないなどの原因が考えられるが、組織の構造や文化の問題が今は気になる。

今は想像しにくいかもしれませんが、例えば、「こうやって進めていけばいいんだ」という分かりやすい成功例が共有されていくのはこれからです。

成功例が出てくれば、加速度的にAIによる自動化は進んでいくでしょう。

しかし、日本の企業は構造的な問題から、AIによる自動化は他国に対して遅れるのではないかと心配しています。

例えば仕事Aの30%をAIが行うようになったとき、

他国では70%をAIが行うようになっているという状態が起こる。

他国の成功例を目の当たりにして、初めて30%→50%くらいになるかもしれない。

AGIはデータの集積が重要ですから、他国の動きを見てデータを集め始めても遅いのです。

そのときには、他国は80%、90%を実現するかもしれません。

孫社長が力を入れて語っていたところでもありますが、

些細な誤差みたいなものをつついて、使ってみることさえしないという日本企業の古い体質が大きな障害になると思います。

「ハルシネーションがあるかもしれない」と言ってみたり、

「情報漏洩になるかもしれない」と言ってみたりして、ChatGPTを使わせないという状況がまさによい例だったと思います。

使いながら目標を修正していくというやり方がどうも難しい体質なんだと思います。

「完全ではないからダメ」と言われてしまっては、最初の0→10%ができないのです。

そういった状況を変えるには日本企業の古い体質を破壊していく必要があります。しかし、AIによる変化など無い方がよいと思う人がいます。あと数年穏やかに働いていれば、退職金をもらって引退できるという上の人たちを誰がどうやって説得できるのでしょう。

「古い体質」などと批判せずに対立を生まない方法で、話をまとめることができないと、何も前進させられないでしょう。

これもまた、体質転換の成功モデルになる企業が現れることで、他の企業へ刺激を与えるかもしれません。

日本の企業が体質的な転換ができず他国に出遅れるというのは最悪の結末です。

開発に出遅れると、やがて国内企業での開発に限界を感じ、他国の開発したAGIに課金することになる。

日本が課金する相手が、これまで通りアメリカの企業かもしれないし、シンガポールかもしれないし、プエルトリコかもしれない。

最も悪いシナリオは、AIによる大きな変化が起こるが、それが日本の国益に繋がらないというものです。

つまり、AIによって私たちの仕事は楽になり、やがて仕事は限られたものだけが残る。

仕事が無くなるということは、失業する人が増えるわけである。

仕事がAIに置き換わり、生産性が上がり、生み出される富が増え、失業者を支えることもできるというロジックは成り立たない。

・仕事が無くなるだけ

・外国に払うお金が増えるだけ

・投資家と大企業の経営者が儲かるだけ

という残念な結果になります。


日本でのAGI実現は、投資するだけでは不十分です。

金を注ぎこめいいというだけではないのです。

考え方を変える、企業の体質を変える、行動を変える。

全世代へのアプローチができなければ、失敗します。

これに失敗すれば、日本はさらに貧しくなります。

さいごに

孫社長が言うように、AGIは10年で人類の英知の総和の10倍に達すると言っています。

好む、好まないに関わらず、AI革命は起こると言っています。

それは1つの目安になる考え方だと思います。

自分の仮説を持っておくことが重要です。

自分の日頃行っている業務は、今後どうなっていくだろうかと仮設を立てて考えてみることです。

個人の生存戦略を考えていかなくてはいけません。

もはや、AIへ投資を行っていない企業が生き残っていく術はないでしょう。

10年後に行動を起こしても手遅れになっている可能性があります。

次の①~③は生存戦略として考える価値アリだと思います。

①自分がAI開発のスキルを身に着ける→ これから伸びていく職種で収入を得ることができます

②AI開発へ取り組んでいる大企業へ転職する→ 生き残ろうという意志のある会社で生き残りましょう。

③AI革命の前に投資する側に回る→ AIが生み出す富の恩恵を受けましょう

私は①と③の組み合わせを考えます。

去年からpythonの講座を受講したりして、自動化のスキルを磨いています。

ChatGPTの課金ユーザーにもなって壁打ちしています。

③は、AI革命で仕事がなくなるリミットを迎える前に現金を作り、それを投資に回すという方法です

派遣の施工管理の仕事であれば、2級でも積立NISAの1年間の枠360万円を埋めることができます。今転職すれば、来年から5年で1800万の枠を全て埋めることができます。

5年で2000万円

2級施工管理技士は月収52万で5年で2000万円作れる – 施工管理派遣社員のブログ (sekokan-haken.com)

AI革命によって恩恵を受ける企業や、国へ分散投資しておけば長期的には資産は増えていくでしょう。

老後資金には十分なので、精神的にはずいぶん楽になります。

この方法を5年後にやろうとしても難しいかもしれません。

建設需要があるとはいえ、AI化が進んでしまうと、仕事自体がなくなるからです。

少なくとも施工管理技士の資格と経験があれば、今はまだ仕事がたくさんあります。

何の対策もしていない中小企業で10年後に出世するシナリオを信じるのは危険だと思います。

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